2008年3月24日月曜日

教科書(授業のテキスト)は高いのか?

 先のブログで教科書について触れましたが,もう1つコラムとして書いておきます。


 同じく,学生・大学院生の意見を聞いた学部のヒアリング結果を見ると,「教科書が高い」「2000円を超えると高いと感じる」という意見がありました。


 しかし,教科書(授業のテキスト)とは本当に高いのでしょうか?


 大学の授業で教科書に指定される書籍は,専門分野によって値段は様々です。ただ,専門領域の授業になれば,だいたい2000〜5000円の価格帯です。2000円未満で購入できる書籍というのは,多くの場合,一般書です。一般書であれば,わざわざ授業で取り扱わなくても,非常にわかりやすく書かれているので,読めばわかります。一方,大学の授業(特に専門の授業)は,より専門性の高い情報を提供し,人材育成をすることが使命となります。そうなると,ほとんどの専門書は,2000円以上の専門書になります。


 月に50〜100冊(10〜15万円)程度,本を購入する多読家として知られる,経済評論家の勝間和代氏の著書「効率が10倍アップする新・知的生産術」には,本の価格帯として以下の4つが挙げられています。



  1. 新書・文庫の価格帯:500〜700円

  2. ソフトカバーの価格帯:1200〜1600円

  3. ハードカバーの価格帯:2000〜3000円

  4. 専門書の価格帯:5000円以上


 専門分野によって,若干の差異はあるかもしれませんが,教育系の書籍もほぼ同程度の価格帯です。


 勝間氏は,「ハードカバー」もしくは「専門書」の場合,数冊に1冊はおもしろい知見に出会うが,「ソフトカバー」の価格帯だと6〜7冊に1冊,「新書・文庫」の価格帯だと10冊に1冊程度と頻度が低くなると述べています。書籍の値段は,書かれている情報に比例している場合が多いといって良いでしょう。


 くわえて,教科書は,卒業後も当該専門領域で仕事をする場合,何度も参照する「辞書・辞典」として使用できます。また,ある意味,羅針盤の役割を果たしてくれるものです。そう考えると,決して高い買い物ではないわけですし,「元をとる」つもりで徹底的に活用してみてはいかがでしょうか。

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